生きて息をする自由 | 101CandlelightInc.

生きて息をする自由

1999年11月30日
仏に悟りがあったなら、仏に会った人は全て、悟りを得たはずだ。
経典に悟りがあったなら、経典を読んでみた人は全て、悟りを得たはずだ。
出家に悟りがあったなら、家を離れた全ての人たちは、悟りを得たはずだ。悟りはどこにあるのか。私にあるのだ。何を悟りだというのか。私を知ることだ。私について何を知らなければならないか。
私について何も知っていないことを知らなければならない。私を知るためにどうしなければならないか。
私をまず顧みなければならない。私に何を見るのか。
私から無くなっていくものが何であるのか、探して見なければならない。
私から無くなっていくものが何か。私の肉身と共に、私の肉身が呼び起こした、全ての行為と考えだ。ならば、私に残っているものは何か。私に対する自覚だ。何が私に対する自覚であるか。私を在るようにする私に対する認識だ。何が私を在るようにするのか。私の存在意志だ。私の存在意志はどこから来るのか。私の自由から来る。私は誰なのか。自由だ。どんな自由か。存在からの自由。
非存在からの自由。
全てのことからの自由。
生きて息をする自由だ。

更新日: 2013-04-26 09:31:41