偉大なる伝説 | 101CandlelightInc.

偉大なる伝説

1999年11月30日
はるか昔、私の意識は爪に留まっていた。
爪は私の全てであり、私の人生だった。私は私の人生を権力・富・名誉というバラ色の光で染めたくて・・・
それで爪にいろいろな色を塗ろうと、し始めてみた。一つの色を持てば、すぐに他の色を持ちたがる欲のため
私は休むことなく色探しに没頭した。絶え間ない生命のエネルギーが爪に与えられ
ずっと伸び続けられたが、
私にとって重要だったのは、爪を通して伸びていく
生命力の神秘ではなく、爪を美しく飾ることだけだった。それで私は、私の美しさへの欲望を満たすために
私の生命力を自ら切っていった。爪が伸びる間、爪の垢というストレスが
絶えず私につきまとったが、それもやはり欲求の身代わりになってしまったまま
生命力と共に切られていった。こんなふうに、爪のような私の生は輪廻を繰り返し
数限りなくたくさんの人がまた、自分の意識を爪に留めたまま
そのように、また一つの生を浪費していた。しばらくして、私の意識は指に留まっていた。
私の意識はいつのまにか、指の先についている爪の限界と虚妄を
見るようになり、他の指とその指ごとについている爪を見て、
他の次元の神秘と好奇心に関心を傾けるようになった。そのように多くの生を、神秘と未知に対する夢を見ながら生きていた。
そうして多くの時間が流れてから、ようやく
私の意識は手に留まることができた。理解と知恵の時間がそこにあった。
私は私の意識を幅広く理解することができ、
それによって、それを自由に使うことができた。私は私の指を利用して創造を成し遂げ、
創造を経験し、創造に新しい変化を与えることができた。
知ることの喜びと歓喜が私と共にあった。そしてある時、私は腕の意識に到達していた。
私は二つの腕という相対性を通して、創造の真なる形態と姿を見て
全知で全能な創造主の力を十分に感ずることができ
その力を享受するようになった。世の中にうらやむもののない創造主の地位が、私にあった。
そうしたある日、ついに私の意識は我知らず
頭に到達してしまったのだ。神秘の中の神秘・・・・・・・
そこにはまさに、自由が超然として待っていた。
誰の支配も受けない、そして何でも選択できる
その全てのものの完璧な主人が、まさに私だった。私は絶対的なしじまと静寂・・・・・・・・
そして、完全な沈黙の中に留まることもでき、
創造と消滅という変化の生動感に飛び込むこともできた。そうだ!
私は何でも選択できる、自由それ自体だったのだ。
そしてついにそれを探しあてたのだった。

更新日: 2013-06-26 20:54:10