投稿日:2013年6月26日
最終更新日:2013年6月26日

宝石のような存在

昔、ある禅師がいました。
その禅師は村から少し離れた小さな庵で
寝起きしていたのですが、初めはたかをくくっていた

村人たちは、黙々と仕事をしながら精進している
お坊さまを注目するようになりました。

そうして、いつしか一人二人ずつ、お坊さまを訪ねて教えを受けた村人たちは、
たちまちお坊さまの仏法に、深い感銘を受けるようになりました。

そうしたある日のことでした。村で大騒ぎが起こったのですが・・・
驚くことに、その事件を起こした主犯に
お坊さまがなったのでした。

理由はすなわち、お坊さまが村の一人の娘を妊娠させたと
いうことでした。

その娘の告白により、お坊さまは何も言えずに赤ん坊の父となり・・
そのお坊さまは、村人たちの軽蔑と侮辱の中で
黙って赤ん坊を受け取ったのでした。

そうして数年の歳月が流れました・・・
お坊さまの仕事は、ひたすら、むずかる赤ん坊の世話をすることでした。

大変な苦労でしたが、お坊さまは赤ん坊を通して
また別の法悦の喜びを感じているようでした。

そうしたある日、村人たちをはじめ、一人の青年と赤ん坊の母である
娘が訪ねて来ました。そして皆、ひざまずいたのでした。

青年と赤ん坊の母はすすり泣き・・・・・誤解は解けて・・
村人たちは百倍もの謝罪をして・・・・

お坊さまはにっこり笑って、赤ん坊を返してあげ・・・      
皆さん・・・!この禅師のように自分の悔しさを
自分のものとして受け入れることができますか。

このように、他人の気の毒な立場のために
自分を犠牲にできる勇気がありますか?

では、今からはまず、自分の不和は自ら防ぐ習慣を持ってください・・・
それは自分自身を騙しているのであり・・・
自分自身に騙されているのです。

皆さん、動かしたら破れて周囲を汚す
そんな惰弱な存在にならないでください。

宝石は砕けても宝石なのです。
皆さ?ん、綺麗な宝石になってください???。